ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

海外インターンシップのトリレンマ

僕が今回アイセックの海外インターンシップに参加しようと思った理由はに、英語力を鍛えたいというのと、海外で一人という状況でバリューを出せるか挑戦したいというものがある。
 
ところがこの目標を同時に達成するのは難しい。なぜなら、外国で英語が使えないやつが出せるバリューなんて存在しない、つまり英語力を鍛えたいなどと思っている時点でもうノーバリューなのだ。
 
じゃあ全くノーバリューかというとさすがにそんなことはなく、英語で難しい議論や交渉は無理でも日常会話はできるし、英語を使わずにバリューを出す方法もある。つまり日本語で仕事をするのだ。今僕がやっている仕事に日本を対象にしたクラウドファンディングや、日本へのアクセサリー販売というのがある。これらをやり遂げればバリューを出したといえるだろう。
 
アイセックで多くの送り出しの事例を見てきたが、多くの日本人が次のトリレンマに苦しむ。英語を使う、バリューを出す、やりがいのある仕事をするという三つは同時には達成できないというものだ。
たとえば現地にいる日本人ビジネスマン対応などの仕事をしたとする。この場合英語はあまり使われない。
また、日本語教室や日本文化紹介などをしたとする。この場合現地に多くの影響を残したとは言い難いだろう。
また、企業にてひたすら翻訳業務をやらされたとする。これは楽しくない。
もちろんこれらはケースにもよることを断っておく。
 
現実の仕事も楽しくて、楽で、給料がいいというのはなかなかないのでそれと同じようなものだ。ましてインターンの場合は市場で評価されるだけの能力がない学生なので、彼らの願望をかなえることはなおさら難しい。
 
現在の僕の様子を振り返ると、クラウドファンディングを行うにあたって事務局とのやり取りや、書類、ウェブ上の情報などはすべて日本語で行われるわけである。僕の場合トリレンマにおける英語の部分だ。つまり、仕事がほとんど日本語で行われ、英語全然使ってないじゃん、みたいな状況に陥ったりする。
ただ残念ながら今の僕は英語で仕事してバリュー出せたり、楽しめる状況にはないので、仕方がなく日本語でできる仕事をしてそこでバリューをだし、仕事以外の部分でコミュニケーションとってなるべく英語を使うようにしている。仕事とそれ以外の部分をうまく使うことによって、このトリレンマを克服しようと頑張っているのだ(もちろん仕事上でもなるべくコミュニケーション取って英語を使うようには心がけている)。
 
世の中トレードオフなことは多い。だからといってどちらかをあきらめるのではなく、頭使ってなるべく両方の目標を達成するように努めるべきではあるがなかなか難しい。大事なのは思考停止せずに何か手段がないかとにかく思考し続けることだと思う。