ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

あまロスの日々

日本ではあまちゃん総集編が放送されていたらしい…見たかった。
先月であまちゃんが終了してしまい、僕がケニアで生きる希望が一つ失われ、最近は本を読みながらコーヒーを飲んでいるときくらいが唯一の安らぎである。あまちゃんが終了した悲しみに暮れることをあまちゃんロス症候群、通称あまロスというらしいが僕も未だに立ち直れない。
 
 
暇なので僕があまちゃんの好きだったところでも書いてみる。
本の書評とかも書いてて思ったのだが、何かを「面白い」と感じたときに、その思いを言語化するのはなかなか難しい。
 
 
まずアキちゃんが可愛かった、これにつきる。
ちょっとこれだけだとアホ丸出しなので、もう少し小難しく書くと、登場人物がみんな憎めないリアリティがあった、これが僕が好きなところだ。
 
たとえば北鉄や観光協会関係者は北三陸のためにいたいけな少女たちを利用するし、春子さんも一時期は復讐のためにアキにくっついているようにしか見えないし、だいたいの登場人物が結構利己的に行動する。現実にはあり得ないような聖人君子ばかりではないのだ。夏ばっばや勉さんなど老齢キャラは結構達観したところがあるが、勉さんですら最終回で恐竜の化石を発見されてめっちゃくやしい発言をするのだ。
しかしながら、自分のことしか考えてないから嫌なやつに映るかと言えば必ずしもそうではなく、むしろそれが人間くささを感じさせる。また、平成生まれの僕には何となくしか感じられないのだが、小泉今日子がアイドルになることを夢見ていた女の子の役をやるなど、キャスティングを通じてリアリティを再現しているのだ。他にもさかなクンもさかなクンという役名で登場し、北三陸に魚を寄付したりする。ちなみに実際のさかなクンも震災後に東北の水族館などに魚を寄付したらしい。
このように震災など実際に起こった出来事を扱ったり、様々な手法を駆使してリアルを想起させ、ドラマの中の出来事にもかかわらずすごく感情移入してしまうのだ。今の僕はそこにアキちゃんがいないと分かっていても北三陸に旅行に行きたくて仕方がない。
 
あと、僕が好きなキャラはアキちゃん以外だと水口とヒロシだ。この二人は、他の登場人物が結構自分の利益のために行動しているのに対して、アキのためにがんばるのだ。厳密に言うと、水口はお座敷列車の感動が忘れられず、ハートフルを辞めてスリーJプロダクションに移るし、さらには鈴鹿ひろ美のマネージャーを辞めて北三陸に行く。これだけでもかなりアウトローな意思決定をしているが、その根本にあるのはお座敷列車を見たときの感動をもう一度世に広めたいという思いなのだ。ヒロシの場合もアキちゃんのことが好きなので、観光協会の人間として動画をアップしたという理由もあろうが、やっぱりアキちゃんが好きだからアキちゃんのためにがんばりたくて、アキちゃんの喜び=ヒロシの喜びなのだ。だから自分のことを考えずに行動しているように見えてすてきなのだ。
 
ちなみに僕は日本では上野の近くに住んでいるので、東京編の上野あたりのロケで使われた場所は結構分かり、あーあそこら辺だとなる。最近東京編のあたりを見返していて懐かしくなって日本に帰りたくなってしまった。