ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

アフリカの可能性

昨日、コンサルタントとしてケニアに仕事で来ている方と食事をする機会があった。
以前にもボランティアで9か月ほどいらっしゃったことがあるということで、
かなりケニアやアフリカの事情にも詳しくいろいろためになる話を聞かせていただいた。
 
僕はケニアに行くことが決まってから、いろいろ勉強しようと考えてとりあえずアフリカ関係の本を読もうということで、いくつか読んだのだが、そうした本に書いてあるのは以下の通り。
 
民主主義が機能しておらず、政権は部族への利益誘導を考えるだけ。
賄賂と汚職が横行し、法規制も行き届いておらずビジネスはやりづらい。
人件費も教育レベルの割に高い(東南アジアなどと比べて)ので工場にもなりづらい。
資源を持っている国はそれを浪費するだけで国内の産業を育てず、むしろマイナス成長だが、それを活かせればまだ可能性はあるかもしれない。
今中国が非常に進出しているが、それも資源を目当てにパートナーシップを構築している。
と、いろいろあるがまとめるとこんな感じだった。
 
しかし、今日聞いた話はこれらはこれらで事実なのだが、それでもアフリカには可能性があるということだった。
その一つがMペサというサービス。これは、Mペサの取次店にアカウントを開いて(これはスラムでもどこでもある)デポジットとして預け、SMS、つまり電話番号を使って送金できる。価格は詳しくは知らないけど、他の送金サービスに比べて安いらしい。
これが特徴的なのは、ケニアには銀行口座は持ってないけど、携帯は持っている人が大勢いるということと、
少額のお金を頻繁に送金するサービスに需要があるとうことに目を付けたことであろう。
 
ちょっと僕も勉強不足なのであまり詳しいことは書けないのだが、SIMロックが当たり前でガラパゴスってる日本のモバイルと比べてこちらのほうがはるかにイノベーティブな仕組みが多い。
ここが僕が聞いた話の胆で、つまりアフリカという地域は、この先破壊的なイノベーションが出てきうる環境であり、何が人類が抱えている課題が解かれるとしたら、それはアフリカからではないかとのことだ。そして、そのような環境に身を置くことに彼は非常に魅力を感じていらっしゃった。
 
アフリカ人が好きとか、雰囲気が好きとかそういう理由でアフリカであったり途上国に住む人というのはしばしば見かけるが、こういう視点で途上国を見たことがなかったので非常に新鮮だった。
日本で開発興味ありますとかいう人のほとんどがファッション開発でしかなくて、
反原発とかと同じくそれに傾倒している自分に酔ってるだけで中身がなく、知識も大したことなくて実行にも移さない人が多くあまりいいイメージがなかったのだけど、
今日の話を聞いて新しい視点からのアフリカに興味を持つようになった。もう少しアフリカ発のビジネスとかサービスについて勉強してみたい。