【書評】世界へはみ出す

 

世界へはみ出す (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

 

タンザニアを中心にアフリカでビジネスをされている金城拓真さんの本。

 

本に書かれている経歴を簡単に紹介すると、日本の高校を出た後公務員になるために大学に行きたかったが、国公立に行くだけの実力がなかったために韓国の大学に留学し、しかし結局公務員にはなれず、日本でも良い仕事がなかったのでアフリカで日本の中古車を売るビジネスを始め、気づけば6年で年商300億円のコングロマリットの社長になっていた、そんな方である。英語も得意ではなく、韓国の大学を出ているが韓国語も話せず、MBAをとって世界中飛び回る｢グローバルエリート｣とは住む世界が違うという風に綴られている。

 

僕の周りは本書に書かれているような｢グローバルエリート｣な皆様が多いので、そういう人は一度読むとおもしろいと思う。日本はこれから少子高齢化が進展して衰退することは確実で、かつ世界がフラット化して、世界中の優秀な人と競争しないといけないから云々みたいな、世界はこう変化しているので生き残りたければこうあるべし、という本ではなく、日本だと競争つらいので楽そうな国に逃げ出しましたといった文体で書かれているのに結局前者のような世界でも通じそうな教訓が書かれているというのがこの本のおもしろいところだと思う。

 

ちなみに分量は少なくて一瞬で読み終わる。そういう意味ではちょっと物足りない。

 

現在タンザニア在住とのことで、facebookでメッセージを送ったらなんと返事が来た。タンザニアにお越しの際は是非お声かけくださいと言ってもらえたのでタンザニア旅行もできれば計画したいのだが…