ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

サファリ日記④

 

 

写真を投稿できるようにしたので、最後のサファリ日記を。

 

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キリンさん。大きくて迫力がある。

 

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サル

 

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チーター。こっち見た。

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キリンさん in シマウマ

この一帯にシマウマは100匹以上はいた。

 

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雄ライオン。非常に見えづらい。

百獣の王である雄ライオンはサファリ的にも一番の目玉でいいポジションで見れたらラッキー。

 

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これも分かりづらいけど、カバ。

 

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これはヌーが移動しているところ。

ライオンキングでシンバの父のムファサがスカーに崖から落とされて、ヌーの大群のひき殺されるというあのヌーの大移動。これはあそこまでの大群ではなかったけどそれでもそこそこの数がいた。

写真右側に川があって、彼らはこれを渡りたいのだけど、流される可能性もあって一筋縄ではいかず渡る前に逡巡している。そんなときに群れの誰かが左側に向かったりすると、一部が流されて左側に向かっているというシーン。

 

 

マサイマラの感想としては、正直割高というか金持ちの娯楽だなと思った。参加者も平日だったことが関係しているのかは不明だが9割以上ムズング(7割くらいの白人と3割くらいの中国人)だった。

調べてみると、2泊3日で450ドルは安い方で、確かに宿のクオリティもそこまで高くなく、一緒に参加したオランダ人たちも老後を満喫しているミドルクラスという感じで、決して大金持ちという雰囲気ではなかった。また、現地人向けのとかではもう少し安いのもあるみたいだ。

まず、この450ドルという価格だが、どう考えても国と旅行会社に相当ふんだくられている。宿は食事付きでせいぜい一泊70ドル。車と運転手をチャーターしても3日間なら今回だと参加者は6人居たし、一人70ドルくらいではないか。となると残りの240ドルくらいが旅行会社と保護地区を管理している国の取り分となる。旅行会社はそれなりに過当競争の様子で、国との配分比率は分からないがかなり国が持って行っているのではないかと思う。GDPの12%が観光なくらいだしね。

別に強気の価格設定には僕は異論はない。現に利用者はたくさん居るわけで、適切にマーケットで支持されているサービスであり、金持ちの白人からアフリカの国家へ援助よりも健全な形で所得移転しているのだからすばらしいことだ。最も僕の想像通りくらいの割合で国が儲けているのなら、汚職がひどく行政サービスがあまり整っていないこの国においてはただの白人の金持ちから黒人の金持ち(政治家)への所得移転に過ぎないのかもしれないが。ただ収益の源泉が保護地区なので、じゃあもっと誰がお金を受け取るべきなのかといわれれば答えは難しく、やはり行政が適切に執り行われることが望まれる。

 

また、個人的なサファリの感想としては、野生動物を自然のままの姿が見えるといえば聞こえはいいが、たとえばライオンなんかもだらだらしているだけで動物園と何ら変わらない。むしろ動物園の方がよっぽど至近距離で見れて、かつ偶然性にも左右されず、好きなタイミングで好きな動物を見れる。

違うのは動物が檻に入っているか、人間が檻(車)に入っているかだがどちらも同じようなものだろう。というかアフリカまでの航空券代を払って、さらに450ドルを払うくらいなら井の頭動物園にでも行った方がよっぽどリーズナブルでおすすめである。井の頭動物園は超楽しい。

サファリはアフリカ大陸が欧米の植民地だった時代に一部の白人が楽しんでいたコンテンツで、動物園というのはそもそも植民地の珍しい動物を本国に持ち帰る形で誕生したものなので、動物の輸送手段や飼育、管理の技術が発達した現代においては、一部のマニアか金持ち以外は近くの動物園に行けば十分だというのが僕の感想だ。

一方でヌーの大移動などは動物園では見れないものであり、今回は出くわせなかったが、ライオンの狩りの瞬間などより野生を感じられるシーンに出くわせれば価値はあるだろうが、やはりそういうものに趣向を持っている人にしかお勧めできないと個人的には思う。

また、日本の動物園は動物鑑賞に見せかけたデートスポットになっているので、そこでの経験と今回の経験を比べるのはあまりフェアではないかも知れない。一緒に参加したオランダ人や中国人たちとも結構話が盛り上がったりしたので(これはまた後日書く)、それなりに楽しかったのだが、やはり彼女とか仲のいい友達と行っていればもっと楽しめたのかも。帰国したら上野公園にパンダでも見に行くか。