ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

モンバサ日記⑤

マリンパークの後はショッピングモールに休憩に向かった。いかんせん暑いのとバスの時間まで結構余裕があるのだ。
 
恒例のSONYショップもあった、隣にはアップル製品を取り扱う代理店もあったがサムスンはいない。
 
モンバサのショッピングモールは、ナイロビとは違い、この時期でもエアコンが付いている。また、後でスーパーに行ったときに知るのだが、冷房の効いていないスーパーにおいてはチョコレートが冷蔵庫に入れて販売されていた。もちろんナイロビでは常温保存だ。モンバサのチョコレートはちゃんと儲かっているのか不安になる。
 
とりあえずカフェでカフェラテを頼む。驚いたことに、氷が入っておらず、上の部分がちょっとフローズンっぽくなっている。十分に冷たいし、かき氷状態になるわけでもなく絶妙な状態が保たれており、冷たい飲み物にありがちな氷が溶けて水っぽくなると事態が回避されて僕のような長期滞在者には非常に喜ばしい。1時間ちょっと休憩して、いざフォート・ジーザスへ出発。
 
フォート・ジーザスは海辺にある砦である。
16世紀末にポルトガルが来た際に砦として建設され、その後はポルトガルがイギリスにイギリスに敗れるとイギリスの手に渡り、監獄として利用される…といった歴史だったと思う。
 
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海側から撮影、確かに要塞という感じである
 
 
入場料は1200KESとまたまた高い。トゥクトゥクで移動したのだが、フォート・ジーザスに付くと降りる前からうさんくさいガイド風の男に目をつけられ、わざわざドアを開けられた。モンバサに来て何回目だこのパターン…と思う。
 
男に入場料が1200KESだと教えられ、フォート・ジーザスは中に入らなくてもいろいろ見れるから案内してあげるよと言われる。昼間の料金設定に驚いたので、今回はあらかじめ確認すると、イギリス人ならチャージするが、おまえはケニアで働いているから(ちょっと身の上話をしたから知っている)ノープロブレムだと言われた。そんなうまい話があるはずがないと思いつつも、まあ昼ほど高くもないだろうし、1200浮くからちょうどいいと思っておっさんについて行った。
 
確かに中に入らなくても、結構いろいろ見れた。
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砲台が普通においてある、ここは入場料を払わなくても来れる。

 

 
フォート・ジーザスが終わるとオールドタウンを案内してくれるという。オールドタウンというのは植民地時代に建造された建物たちで、何ともコロニアルな雰囲気が漂う。看板に地図があり、ガイド無しで歩くと迷うから観光客は注意しろという、このうさんくさいオヤジのためのような文言が書いてあった。
 
モンバサはアフリカとヨーロッパとイスラムのカルチャーがミックスした地域なので、このようにモスクもある。さらにはヒンドゥーの寺院にも案内された。普通に撮影OKでパシャパシャ撮った。
 
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ヒンドゥー寺院

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モスク
 
 
そして長い旅が終わる。この時点で18時で、バスが21時なのでバス乗り場の近くでゆっくりと待てるレストランかカフェに連れて行ってくれと言うと、まあまあのクオリティの店に通され、恒例の料金交渉が始まった。
何でも普通の白人価格は4500KESだが、アフリカ人なら2500KESだ、おまえはこっちで働いているみたいだからどちらでも好きな方を選んで良いよ、とさも優しさをアピールするような形で言ってくる。
 
ノープロブレムとか言っておいてこの値段は舐めているのかとイライラしつつ交渉を始める、しかしこれもまたいっこうに安くならない。昼間も思ったが、どうやらこの観光客案内事業は相当ふんだくるのが当たり前のようだ。しかもこのおっさんは、IDカードをぶら下げており、フォーマルな案内人らしく強気だ。だが、向こうも案内前にいくらだと伝えていたわけではないのであまり強気に出れないのも事実で、そこを徹底的に攻める。最近逆転裁判にはまっているので「異議あり!」って感じでとにかく強気の交渉をする、どうせバスまで暇だし。
僕は価値あるサービスにはそれ相応の対価を支払って良いと思っているが、2時間の案内ごときで3000円など虫が良すぎるわ、というのが正直な感想だ。そして30分近いやりとりの末、何とか700KESにまで落とした。これはそこそこ買いたたけたのではないかと思う。昼間の復讐もかねて、おっさんには悪いがおっさんの案内はまあこれくらいの価値だ。昔ソニーは英語で啖呵の切れる日本人求むという求人広告を出していたが、僕もこの2ヶ月で英語で小難しいプレゼンテーションはできないが、啖呵を切れる人間には一歩近づいたと思う。
 
おっさんはバス乗り場のあたりは危ないから気をつけろよと言葉を残して去って行った。いいやつだ。その後はビリヤー二を食べて待つ。インドでビリヤー二と言えば日本だとチャーハンに近い、ご飯を炒めてスパイスで味付けした料理なのだが、モンバサでのビリヤー二は写真の通りカレーというだ。ご飯はインドと同じくスパイスとともに炒められていて、その上にカレーのような、スパイスを混ぜたどろどろとしたソースがかかっている。僕はチキンビリヤーニを頼んだので、骨付きチキンが入っている。690KESだったが、実に美味しかった。
 
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チキンビリヤーニ

 

 
 
その後はバス乗り場へ向かう。時間も時間なので道は暗かったが、それなりに人の往来もありあまり危険は感じなかった。チケットカウンターのようなところに行って、名前を告げてもそんな予約はないと言い出すので、名簿を見せろと言って自分で名前を探すとちゃんと予約されていた。やはり信用すべきは安いバス会社よりもホテルだった。そしてバスでナイロビへ。水とナッツと飴が配られ、快適とは言えないが安いので文句も言えないバスに揺られながらモンバサの町を後にした。
 
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オールドタウンから見たモンバサの海