ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

ウルフ・オブ・ウォールストリート感想

ウルフ・オブ・ウォールストリートを見てきた。ディカプリオ主演の映画で、アカデミー賞候補と煽って最近CMでよく流れているやつだ。僕はアメリカの役者に関しては顔と名前が一致する人が一人もいないレベルで、別にディカプリオに興味があるわけではなかったのだが、『ウォール街』が好きな映画の一つであり、これもちょっと期待して見に行ってきた。
 
ストーリーとしては、レオ様演じる主人公が証券会社を立ち上げ、法を犯しながら巨万の富を築き、セックスとドラッグに溺れ贅沢の限りを尽くしていたが最後には捕まるというよくある話だ。『ウォール街』とも似ている。ただ、事前に想定していたよりも勧善懲悪の要素が少なく、村上龍の小説並にただひたすらセックスとドラッグのシーンばかりだった。まわりの客を見る限り、レオ様につられたのかアカデミー賞候補の煽り文句につられたのか、若い女性やカップルという組み合わせが多かったが、僕は男二人で行って終始爆笑していた。まわりの紳士淑女の皆様は比較的大人しく鑑賞しておられるようであった。内心はどん引きしてるか、笑いたいのを押さえているかどちらかだろう。とりあえずまだ付き合ってもいない女の子と見に行くのは推奨しない。伊達にR18ではない。
 
アメリカンドリーム的価値観が社会的に共有され、金とセックスとドラッグにも(少なくとも日本人よりは)抵抗感がないアメリカ人はともかく、日本人にはそこまで刺さらないのではないかと思った、僕は好きだけどね。
 
とにかくひたすらレオ様がラリってる映画で、メッセージ性もあまりない。僕も見るまでは「どうせ最後は悪いことは良くない、みたいなお決まりのメッセージで終わるんだろ」と思って、確かに主人公は逮捕されるのだが、刑務所内でも金の力で良い暮らしをし、3年で出てきて、その後もセールスの講師として活躍したことが示唆されていたりと、あまり勧善懲悪要素が感じられず、メッセージ性も薄い。
日本人はホリエモンや村上さんが捕まったらm9(^Д^)プギャーwwwwww とか思っちゃうようなアンチ金持ちのゆがんだメンタリティの人が多いので、たぶんこの映画はそんなに受けないのではないかと思う。少なくとも見終わった後であれで良いのか?みたいな感想がよぎるのだろうが、コメディとして楽しめばいいんだよって感じですね。
 
 
というわけで面白かった、とかそんな感想しかない。あんまりストーリーを解釈してどうこうとかいう映画ではない。FUCKという単語が2,300回は出てくるような、そんな映画だ。あと金融要素もほとんどないので、これを期待するのは間違いだし、逆に証券とかよく分からない…という人も楽しめる作りになっている。