ケニア日記

ケニアのNGOでのインターン記を綴っていたブログ。今は電器メーカーの財務で働いてます。

ケニアと日本の生産性

今日はショッピングモールでお買い物。
ケニアではクレジットカードを使うと身分証の提示を求められる。
僕は基本的にパスポートはなくすと怖いので家に置いておき、クレカを使う予定があるなど必要な時のみ持ち歩いているのだが、今日は忘れてしまった。でも何とかなった。レジのおじさんに信じられない!みたいな顔されたが…
 
今日はレジがアホみたいに込んでいて、5分以上は待たされたので、その間に考え事をしてた。
…ケニアのレジ打ち遅くない?
ブラジルで一ヶ月ほどだが生活していたころもあまりのレジの遅さにいらいらすることがあったが、ケニアもなかなか遅い。
 
ケニアではレジをうつ人と、奥で商品を袋につめる人がいる(都心の成城石井的な感じ)。
日本のレジが常に立ちっぱなしで、ものすごいスピードでレジを打つのに対して、
ケニアはいすに座っているし、だらだらとやっている。
袋に商品つめる係を投入する、つまり人件費倍増させることでこの生産性の低さを改善しているといえる。
 
ほかに生産性の低い例としては、ショッピングモールのフードコートに行くと、
フードコートをメニューを持ってふらふら歩いてるお姉さんが居る。普段はほかのお姉さんとおしゃべりしているが、客が近づくとメニューを見せてくれる。
後はモールのトイレには常に人が居て、常に掃除をしている気がする。どんだけ磨くんだよって感じ。暇なときは手を洗った後に拭く紙をとってくれたりする。そこまでするかというレベル。
日本だとこんな無駄なことに絶対人件費を割かないだろう。
 
その割に、ケニアは失業率が高い。労働者の半分以上はまだ農業関係の労働者であり、正確な統計はないが失業率は3割以上、若年層(~30歳くらい)に限ると5割前後らしい。
つまり、あんな無駄に見える仕事を生み出していながらなお仕事がないのだ。
ちなみにケニアって人件費普通に高い、たとえば中国より普通に高い。一見みんな英語使えるし、そこそこの教育受けてるし、もっと世界の工場になってもいいんじゃないとか思うかもしれない。 
だが、一概には言えないが人件費はJETROによると中国の1~3倍のレンジらしい。
これがなかなか産業を呼び込めない理由にもなっていると思われる。後は汚職とかのせいだね。
 
ところで、さも日本人は生産性高いかのような論調で書いてきたが、
たぶんホワイトカラーの仕事に限ってはその限りではないのだろう。一人あたりGDPを平均労働時間で割ると日本は効率が悪いと言われるし、まあ無駄な残業している人もいっぱいいるのだろう。
最も給料が労働時間に応じて支払われ、残業であれば割り増しになる以上、それは
労働者にとって合理的な選択になり得るので一概には責められないとも思う。